雪の上を    STORYT


「去年より寒いよね?」と
震えながら君は言う
「去年も同じ事言ってたよ」と
僕はそう返す

君は少し不満気な顔で
「今年のほうが寒いの!」と
空からは白い雪が降り続ける

雪の上を歩く
君にもらったマフラーに包まれて
どんなに寒いこの冬も
陽だまりが温めてくれる
明日へ続いて
道を二人歩いていこう
手と手を繋ぎながら



僕が着ているダウンジャケットを
君はうらやましそうに
僕が去年あげた赤い手袋
大切につけている

君はすごく寒そうな顔で
僕の左手握りながら
震える手振り誤魔化す
僕は知ってる

雪の上を歩く
君にもらった優しさに包まれて
ぶつかりあった足跡も
陽だまりが溶かしてくれる
春へと続いてく
道をゆっくり歩いていこう
雪解けを待ちながら


君と二人歩く
何度もやってくるこの寒い冬も
君と歩いたあの道に
真っ白な雪が降る

雪の上を歩く
君と歩いた想い出に包まれて
僕ら出逢ったこの場所は
いつまでも変わらずにある
二人で築いてく
道をゆっくり歩いていこう
未来へ続いてく
道をゆっくり歩いていこう
手と手を繋ぎながら